ネジ山が潰れて埋まっているネジも回せるネジザウルス

2022年12月01日
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道具・工具

ネジ山が潰れて埋まってしまっているネジも回せるネジザウルス

ネジ山の潰れてしまったネジ(ビス)などを回すのに役に立つ道具「ネジザウルス」ですが、頭の埋まってしまったネジは掴めず苦手。

その様なネジにはドライバータイプのネジザウルスが役に立ちます。

ネジザウルス

ネジ山が潰れてしまって、回せなくなってしまったネジ(=ビス。以下同)

厄介です

ネジ山が潰れてしまっているのでドライバーの先がネジ山からスルッ!っと逃げてしまい、食いついてくれません

ドライバーの先がネジ山にハマってくれないので、ネジ山の中で空回り

力を伝えられないので、ビスやネジを回せないんです

仕事でも、ビスでとめられた蓋などが開けられなくて困る事、少なくありません

そんな時に役立つアイテム(道具)のひとつにネジザウルスと言う、ペンチの様な工具があります

↓コレがそのネジザウルス

予備用なので未開封のまま5、6年ほど車内の道具箱内に転がっていた為、パッケージは年季が入ってしまっていますがネジザウルス(RX)の新品です

ネジザウルスとは、大阪に本社を置く「株式会社エンジニア」という会社が、ネジ山が潰れてしまいドライバーなどで回せなくなってしまったネジに対処するために開発した、恐竜をイメージさせる工具の名称です

【出典】ネジザウルス【公式】(@nejisaurus)/Twitter ヨリ

ネジの頭を挟んで回せるように特殊な形状をハサミ口に採用したペンチタイプが主流の工具で、ひとつの工具としては異例な数を売上げたほどのヒット製品なんです

この口先が挟んだネジの頭に食いついて滑りづらくなる為、回せるようになるんです

普通のペンチなどでは、挟んだネジの頭を回した時に滑ってしまう事もざら

強く締まったネジなどは、握力かけて挟んだ状態をキープしながら上手く回さないと、普通の工具の場合ほぼ滑ります

両手で力強く回そうとして滑った時などは、ネジの頭から口先が外れてしまい、閉じようとするグリップに勢いのまま、握っていた指を挟んでしまう事もあり

これが結構痛い

なので、ネジ山が潰れたネジをペンチで挟んで回そうとする時には、この嫌な記憶が脳裏をかすめ、躊躇してしまって中々力を出し切れないので緩めるのはひと苦労

そんな滑りやすいネジの頭を挟んで回す為に開発された工具がネジザウルスなのです

ネジザウルスでも回しづらいネジ

パッケージの裏に記載されているように、ネジの頭をガッチリ食いつくように挟めるネジザウルス

良く出来ているのですがウィークポイントもあります

ネジを挟んで回すため、ネジを挟める事が大前提

ネジの頭が部材などから突き出るタイプのネジしか回せません

皿ビスなどの用に、ネジの頭が部材に沈み込んでしまっていると、挟んで掴む部分が無いのでネジザウルスでも役には立ちません

ペンチタイプのネジザウルスが得意とするのは鍋(ナベ)ビストラスビスなどと呼ばれる、ネジの頭が部材のツラ(表面)で止まる掴みやすいタイプのネジなのです

鍋ビスと皿ビス

下の画像の左のネジが鍋ビスで、右のネジが皿ビスです

(画像の鍋ビスはタッピングビス。皿ビスはフレキビスになります)

鍋ビスの頭は、頭の下面(したづら)が平らになっているので、部材に当たると頭が抵抗となり、ねじ込めなくなるので止まります

皿ビスの方はラッパ形になっているため抵抗が弱く、鍋ビスよりも深く部材に入り込みます

画像のようにフレキビスだとなおさら

ツライチ(面一)でビスを打ち込みたい時には、ほぼ皿ビスが使われるので、ネジの頭はほとんどの場合で埋まっています

木材(ベニヤ)に打ち込まれたそれぞれのネジの状態です

鍋ビスは頭ひとつほど出ていますが、皿ビスの頭はツライチ(面一)で入っています

なので皿ビスのネジ穴が潰れていた場合、挟む事が出来ないのでネジザウルスでも回す事が困難でした

でも、新品として保存してあったネジザウルスのパッケージが年季の入る間には、それを補う別のネジザウルスが登場していたのです

ネジザウルスGTドライブ

挟めず回せない頭の埋まったネジにも対応できるネジザウルスが登場

それがネジザウルスGTドライブ

挟んで回すペンチ型のネジザウルスに変わり、ネジ山に食い込ませて回すドライバー型になっています

名前はネジザウルスGTドライブ

GTですよGT

グランツーです

Y31や20ソアラなど、車と言えばグランツーリスモだった世代のジジイには「GT」と入ってる、それだけで買い一択な狙って付けたかの様なネーミング

って、車じゃないですけどね

最上級なグレードにもしっかりマニュアル車設定があった、運転するのが楽しかった時代の憧れの二文字

そう思うとシフトノブにも見えてくる…

ネジザウルスのパッケージには「Grip a Truss」とか、「Grip&Turn」などと記載があるようですが

GT」と言ったらGran Turismo(グランツーリスモ)以外イメージ起きません

すぐに買ってしまいました

何が違う

ネジザウルスGTドライブですが、キモなのはグリップよりも、セットして使うビットの方です

バズーカビットと呼ばれる独自の先端形状をしているビットがそれ

普通のプラスドライバーの先端と比べると微妙に違うバズーカビットの先端

先端がひねった様な形をしています

この先端が潰れたネジ山のわずかに残る最外周部の溝に噛んでくれるので、回す事ができるという

そのビットの能力を生かせる様にグリップとセットになっているのがネジザウルスGTドライブです

パッと見は、握りやすそうなグリップをしたドライバーですけどね

さっそく使ってみる

持っておいて損のないネジザウルス

使う場面はやってくる

仕事上、よくもまあ、と言うぐらいネジ山の潰れたネジは身近です

器具の交換で外した照明器具

そのベース金具を留めているビスのネジ山が潰れていました

ピンチアウトも出来ますが画像拡大

潰れています

回せそうで回せない、これが厄介な潰れたネジ山

普通のプラスドライバーではネジ山の中で先端が空滑りして回せません

こんな時に役に立つのがネジザウルスなんですね

ネジの頭は飛び出ているのでペンチ型のネジザウルスでも掴んで回せる所ですが、買って使う機会を待っていたネジザウルスGTドライブを試してみます

これが びっくり!

普通のドライバーでは空回りして回せなかったネジ山に、バズーカビットの先端が食いついてクルクルと回せました

先端の形状がちょっと違うだけで、こんなにも食いつきが変わるとは

これで潰れたネジ山をサクサク回せるなら、ペンチタイプより楽かも

バズーカビット

潰れたネジ山でも回せたネジザウルスGTドライブはドライバー型なのでペンチタイプのネジザウルスよりも回しやすい

キモであるバズーカビットだけでも回せるネジがほとんどなら、腰道具などにも常備しやすく困った時にいつでも使える

六角軸ビットなので電動工具や他のグリップなどにも取付出来るなど汎用性もあるし、他のビット製品などとも値段の大差がない

ビットキャッチャーにでもセットしておけば腰道具でプラプラいつでも使用可能だ

ベッセルのボールグリップ型のクイックキャッチャーならそのまま使用することも出来て重宝しそう

自分でネジ山を潰して試してみる

どれほどの潰れ度合いまでイケるのか試してみたくなりました

なので自分でネジ山を潰してみる

ネジ山を潰す為にステップドリル(通称タケノコ)をドリルにセット

ネジ山をグリグリ

ステップドリルではイマイチな潰したネジ山

鉄キリに付け替えてやってみる

潰れてくれました

潰れたネジ山の完成です

さっそく普通のドライバーで回してみます

現場で出くわす潰れたネジ山の時と一緒で、ダメっぽい感じの差し込み感

画像からは分かりづらいですが、案の定、ドライバーの先端は空回りしてしまいました

回せません

先端を傾けてみたり、力を込めたりしてみても、噛み合ってくれませんでした

ネジザウルスGTのバズーカービットで試してみます

おっ!

食いついてる!

回る!回せます!回せました!

照明器具のベースを留めていたビスを回せた時と同じで、今回も普通のドライバーでは回せなかったネジを回す事が出来ました

この先端がキモなんですね

ペンチ型のネジザウルスもそうですが、ほんの少し先端が違う、変わるだけで性能は段違い

これで皿ビスなどの埋まったビスも手間なく緩める事が出来そう

これは使えそうです

さすがGT

 

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Posted by 先ずはビールをお願いします。

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